JR 湘南新宿ライン「国際展示場駅」を降りると、真っ先にエスカレーターを駆け上がる。
「お台場」が開発されて有明コロシアムができて、既にもう20年になるのかと想いを馳せる。
確か杮落としは「米米CLUB」のコンサートライブだったと、調べてみて印象深かったのを思い出す。
東京のサラリーマンは何かと忙しいし、仕事帰りにこの会場まで18時前に着くのは至難の業。
同じ境遇を乗り越えたような同志が、何人も足早に高速道路の上に架かる橋をかけていく。
そう、どんなに待っても日本で年1回しか行われないATP500のグレードの大会。
胸の鼓動を抑えることは、誰にもできない。
到着してまず気付くのは、ブースの雰囲気の様変わり。
航空会社にWOWOW等のテレビ・IT関係、テニス雑誌・・・数年前までテニスメーカー一色だったそれは、違っていた。
まず大きな進歩だと思うし、大会関係者に敬意を表したい。
内容が改善の余地があるとか、そんなことは良い、まずはやってみて全てが始まるのだから。
かつてお世話になったテニスマガジンのブースも、本当によく作り込まれていてビックリ。
校了が近いというのに、何かと少ない読者・ユーザーとの接点を大事にしたいという気持ちがとても伝わってきて嬉しかった。
久々に会うと、太鼓一番「テニスイベントには、いつもいるね・・・」と。
「早くテニスを仕事にしないと、5年以内に」と。
改めて、嬉しかった。
大口を叩いてテニマガのアルバイトを辞めた(実際にはインターン期間が終了した)のはもう7年も前。
そのときには、「必ず日本テニス界に革命を起こす、その為に一度スポーツ界を離れるが、必ず戻ってくる」と、宣言していた。
当時は失笑されたかと思っていたが、そういうことは全て覚えている、周りの人は。
スポーツを仕事にする。
何人もそういう人を見てきたし、そこに悩む人を見てきた。
自分自身が考えるのは、結局のところ「何を楽しい」と思えるかによって、その人の幸せや人生は決まるということ。
例えばテニスコーチになれば、自分の好きなテニスばかりはできないし、気乗りしないときも1日10時間はコートに居続けないといけない。
難しい生徒もいれば、子供は泣き出す。
辛いと思えば辛いことばかりだろう。
「自分は好きなときにテニスを楽しみたい」
「テニスをたくさんの人に広めたい」
結構な意思かもしれないが、このレベルの使命感では表面的な辛さに押しつぶされてしまう。
そんな若いコーチを、この眼でたくさん見てきた。
私自身は何より、「日本という国がテニスを通じて変化していくこと」を楽しんでいる。
それは身の回りの、それこそ小さな変化かもしれない。
一昨日も、会社の方一人がテニスを始めたという。
勝手に自分の影響だと考えていてめでたい性格だと思うが、これも一つの「変化」に変わりはない。
そう、変化はいつも一般市民からボトムアップされていく。
日本のテニス界を支える人たち、それはおそらく1万人にも満たない「テニスフリーク」。
ここが本気になって周りを巻き込んでいくことこそ、大事だと思う。
サッカーが好き、料理が好き・・・色んな趣味を「好き」な人はたくさんいる。
それでも、「テニスが好き」というのは、その度合いが強い気がする。
いや、本当に強い。
改めてそう感じた、有明の夜でした。
Tommy